タグ別アーカイブ: 民泊問題

民泊は必要?東京オリンピックで宿泊する人の数

東京オリンピックに向けて宿が足りないから今から民泊を増やそうという動きがあります。では実際に東京オリンピックが開催される期間に、日本人+訪日外国人でどれくらいの人数が宿泊するのか、資料を探してみました。

日本政策投資銀行の資料から。この銀行は財務省所管の金融機関ですが、2014年に出している「東京オリンピック期間中と期間後の全国のホテル需給環境を考える」という長い名前の資料で、

観戦のための外国人宿泊者は26万人と推計される。なお、過去のオリンピックでは、北京では外国人観戦者延べ10万人程度、ロンドンではオリンピック目的来訪外国人47万人と推計されている。これらを勘案すると東京での観戦目的の訪日外国人数は20~40万人のレンジになる可能性がある。上記前提の場合、延べ宿泊人泊は、日本人156万人泊、外国人104万人泊の合計260万人泊で、必要室数は延べ173万室となるが、開催期間17日間で平均すると1日あたり約10万室が必要となる

となっています。そして、

ホテル・旅館以外の宿泊施設の利用や、1室あたり利用者増(ソファーベッド等)等勘案すれば、全体ではホテルが大幅に不足することはないと推測される。

この「ホテル・旅館以外の宿泊施設」というのは、もちろん違法である民泊のことではないはずです。

厚生労働省のサイトに「ホテル・旅館概要」というページがありますが、現在、日本の宿泊施設はホテルが9,809軒、旅館が43,363軒、簡易宿所が25,560軒となっています。もちろん簡易宿所も旅館業の営業許可があって営業している施設ですが、これの利用を指しているものと思われます。

また、つい最近こんな記事もあります。

2020年東京五輪・パラリンピックに向け外国人観光客の急増が予想され、ホテルの客室数が大幅に不足することが懸念されている。そこで政府が解消策として、全国的に稼働率の低さが指摘されているラブホテルの一般ホテルへの改装を促進する方針を固めた

民間シンクタンクは全国で客室が1万超足りなくなると試算。観光庁幹部は「問題解決に向けた有効打になる」とラブホテルの一般ホテル化に期待を寄せている。(2016年5月15日 7時0分 スポニチアネックス)

ラブホテルはさっきの厚生労働省の資料の中では旅館とホテルのどちらかに登録されています。

さてこの民間シンクタンクとは何者?信用してもいいんでしょうか。

もう一度はじめに紹介した日本政策投資銀行の資料の冒頭部分を見てみます。

一定のテンポで客室供給が増加すると仮定して、オリンピックイヤーの2020年及びその10年後の2030年のホテル過不足を推計すると、現在と需給環境は大きく変わらず、情報面、交通面のアクセスや受入体制等がきちんと整備されれば、ホテルの大幅な不足は発生しないのではないかと予想される

これらの発言と民泊全面解禁というのは、どうも腑に落ちない、何か裏があるのではないかと疑ってみたくなります。

まさか密航難民を後押しする輩がいずれ利用しようと …

いや考えたくはないです。

関連記事:


エアービーアンドビーって何?

民泊の話題になると必ずのように出てくるエアービーアンドビーとは?

Airbnb(エアービーアンドビー)は、「暮らすように旅をしよう」をコンセプトに、世界中の人々と部屋を貸し借りするサービスです。現在は、世界192カ国、35,000都市に約60万件の登録物件があり、毎晩50万人が世界中でAirbnbを使って旅行しています。(Wikipedia)

世界の人が利用できる空き部屋シェアサイト、つまりは世界的な
民泊の仲介サイト ということです。

部屋を提供する側をホスト、借りる側をゲストと呼び、エアービーアンドビーはそれらの仲介をすることで手数料を取っています。

始めるのに特別な条件はないようで、空き部屋を持っている人なら無料で始められるようです。とは言っても、やはりお客様を泊まらせるわけですから、ホテル並みとはいかなくてもちゃんとしたベッドや電気器具、ソファーやまくら… シャンプーにタオル、あと念のためちゃんとした消火器や非常口のパネルも必要か、掃除も、と考えるとそう簡単にはできないなと思います。

あと、世界のお客様が相手ですから、英会話はできないと難しい。

でもある程度英会話が出来て、副業としてお金が欲しいという人が案外軽い気持ちでやっているサイトをいくつか見かけました。自慢げに『どうやったらもっと利益を増やせるだろうか?』といった感じでブログを更新していますが、これは旅館業法違反だということは分かっているのでしょうか。

わかってるわけないですね。

少なくとも『外国の知り合いを家に泊めたらお礼をもらった、で押し通す!』という形にしておかないと法律違反ですよ。誰でもそんな風に宿を始めたら旅館業法なんか必要ないしホテルや旅館はみんな倒産してしまいます。

かなりいい加減なこともしてますよ。外国人に部屋を貸して、朝会社に行ったら携帯に連絡来て対応が大変だったとか。

そんな片手間にやったらお客様に失礼でしょ。

ほかにも、サイト上では堂々とエアービーアンドビー用にはこんな物件がおすすめとか、エアービーアンドビーで200万稼ぎました!とかノウハウサイトも山ほどあります。

外国人旅行客が増えて現在は宿が少ない状況、これは事実かもしれません。でもこんな法律違反を何も言わず見逃しているようでは、行政の怠慢。

舐められっぱなしですよ。

そんな中で、先日のニュースでは民泊の全面解禁を進めるという話。

それも政府が原案を?

慎重に進めるような記事もありますが、全面解禁は絶対撤回すべきでしょう。

特別区をつくるとか、期間限定の特例にするとかじゃないとダメです。


民泊の全面解禁が間近で反対運動が拡大か

日経新聞から民泊に関する新たな記事が出ました。

 政府は一般住宅に旅行者らを有料で泊める「民泊」の全面解禁に向けた原案をまとめた。マンションなどを所有する貸主がネットで簡単な手続きを済ませれば、旅館業法上の許可なしで部屋を貸し出せるようになる。いまは禁じている住宅地での営業も認める。都市部を中心に足りなくなっている宿泊施設を増やし、訪日外国人の拡大につなげる。

関係省庁で細部を詰め、5月末に閣議決定する政府の規制改革実施計画に盛り込む。2017年の通常国会に新法を提出する方針だ。

民泊をめぐっては厚生労働省が4月に旅館業法の政令を改正し、カプセルホテルなどと同じ「簡易宿所」の位置づけで営業できるようにした。しかし、あくまで旅館業法の規制を受けるため、米エアビーアンドビーといった仲介業者を通しても住宅地などでの民泊は違法な状態が続いている

やっぱりあれは違法だったんですね。

 政府がまとめた全面解禁案は、マンションや戸建て住宅の所有者に関する規定を緩め、だれでも民泊に参入しやすいようにしたのが特徴だ

誰でもはまずいでしょ。

 新法では、ネットを通じて都道府県に必要な書類を届け出れば、帳場の設置などを義務づける旅館業法上の許可がいらなくなる。届け出書類には自分が登録する仲介業者のほか、税と社会保障の共通番号(マイナンバー)を記せば、住民票を添えなくてもいい住宅地での民泊も解禁し、対象地域を大幅に広げる

これなら、日本在住の外国人でもいいということになりそうです。本国からいっぱい観光客を連れてきて、毎晩わいわい騒いで朝はその辺ゴミだらけのマンションが増えそうだな。

 部屋の所有者が宿泊させたくないと考える客は、申し込みがあった段階で断れるようにする。ホテルや旅館など旅館業法上の施設は客が感染病にかかっている場合などを除き、宿泊を拒否できない。個人に同じルールを課せば、民泊をやってみようと思う意欲をそいでしまうと判断した

みんな民泊やったら、安いホテルや旅館がつぶれちゃうよ。東京オリンピックが終わったあとのことも考えているんですか?

 一定の要件も課す。旅館業法の許可を得て営業しているホテルや旅館に配慮し、営業日数に上限を設ける方向だ。英国が年90泊、オランダが年60泊までに限っており、諸外国の事例を参考に日数を設定する。一度に宿泊できる人数も制限するかどうかを検討する。ドイツでは8人以内との決まりがある。玄関には民泊サービスの提供を表示することを義務づける。

営業日数に上限、一度に宿泊できる人数に制限、それをどうやって監視するのだろう。これは関係省庁の天下り先が必要ですね。

こりゃ大変なことになりそうだ。

きっと反対運動が大きくなるぞ。

関連記事:民泊の全面解禁による恐怖のシナリオ


いま話題の「民泊」について

最近テレビなどで話題(騒動)になっている「民泊」の多くはそもそも旅館業法という法律を違反をしている可能性が高い宿です。

問題の多い「民泊」

それを東京オリンピックや爆買い旅行客対応のため規制を緩和する方向に進んでいるところではありますが、現時点ではかなり問題も多い状態でグレーゾーンの中という感じです。

日本で人を泊めてお金をもらうには、法律に従って防災器具や避難路の確保などをし、建物やサービスににお金をたくさん掛けなくてはなりません。そうやって安全やサービスを確保し、申請して許可をもらい、はじめてホテルや旅館は営業ができるわけです。

それを、別宅や部屋が空いているという理由で格安料金で人を泊めるようなことを皆が始めたら、防災上、環境上いろいろな問題が出てくるし、本来規制を受けて営業をしている人たちにとっても、たまったものではありません。

規制緩和第一号は東京の大田区ですが、この内容は緩和と言っても、けっこう厳しい条件をクリアした建物や部屋だけが民泊として認められるという内容で、区域内で誰でも営業できるというものではありません。

今この民泊で特に問題視されているのが、セキュリティと、騒音やゴミの問題です。セキュリティのしっかりしているオートロック式マンションの一室を民泊として貸し出し、玄関を不特定多数の人が自由に出入りするようでは、他の住民にとっては厳しいセキュリティが意味を持たなくなってしまいます。

また、ネットで契約をしただけでは、実際に何人泊まっているかもわからず、実際は外国人が一部屋に何十人も入り込み毎晩どんちゃん騒ぎをして、ゴミ出しも適当、ということも現実問題として起きていることです。

「民泊」オーナーの言い訳

多くの民泊オーナーの言い訳としては、「知り合いに部屋を貸しただけだ。」ということになります。法律から逃れるにはそれしかありません。

そして料金は「お礼」として受け取ったということにしています。相手はネットで知り合った「知り合い」「友達」という訳です。

東京オリンピックも控え、民泊の規制緩和は必要だという意見はわかります。が、規制緩和と同時に、厳しい罰則のようなものも必要でしょう。

昨日こんな記事を目にしました。

民泊提供してる奴を通報するの楽しすぎw

アパートやマンションなど集合住宅での問題については、不動産管理会社が動くと解決が早いようですね。

当サイトとしては、まっとうなホテルや旅館を応援したいので、この件、これからどんな動きになるのか今後もしっかり見守っていきたいと思います。

※ 昔からある「民宿」を民泊と表現して紹介している新聞やサイトも多くありますが、このページでは最近話題になっている、外国人専用のような違法民泊について述べています。